目次
新潟の食事情
同じ日本でも、土地にあった食材を生かした調理法があったり、その土地ならではの料理があったりと、先人の知恵や工夫でさまざまな食があります。
西日本から新潟に引っ越しした私が新潟で感じた食に関する驚きを記事にまとめてみました。引っ越しや旅行で訪れる方の参考になれば幸いです。
新潟のご当地グルメ
お米
新潟といえばやはりお米!
魚沼産コシヒカリは全国的に有名ですよね。
新潟に引っ越しして驚いたことの一つに、お米の生産地の多さがあります。
以前住んでいたところでは、スーパーで売っているお米は、住んでいる県と隣県産のお米が2~3種類ある程度でした。
ところが、新潟でスーパーに行くと、
- ○○地区産コシヒカリ
- ○○地区産こしいぶき
- ▲▲地区産コシヒカリ
- □□地区産コシヒカリ
- ・・・
などなど、地区ごとに袋詰めして販売されています。もちろん、地区ではなく新潟県産としてパッケージされているものもありますが、初めて見たときはとても驚きました。
また、品種に関しても数多くあり、コシヒカリ以外にも
- 新之助
- こしいぶき
- 葉月みのり
- つきあかり
- ミルキークイーン
などなど、たくさんの品種があります。
お米を買うたびに、今回はどの品種にしようかな~と考えるのも楽しいです🥰
新潟のお米について詳しく知りたい方は、下記リンクをご覧ください。品種ごとの特徴や開発ストーリーなど、知ればもっとお米をおいしく食べることができるかもしれません。
新潟米図鑑 https://www.pref.niigata.lg.jp/uploaded/attachment/186515.pdf
日本酒
お米がおいしければ日本酒もおいしいに決まってる! ということで、新潟はたくさんの酒造が日本酒を作っています。
私は体質的にお酒が飲めないのですが、お酒大好きな夫は酒屋に行ってはいろいろな酒造のお酒を買って楽しんでいます。
酒造の直売所でしぼりたてのお酒を販売していたり、新酒や季節のお酒などその時期にしか楽しめないお酒もたくさんあるので、日本酒が苦手だと思っている方でも、好みのお酒が見つかりそうです。
いろいろなお酒を飲み比べしてみたい!という方は新潟駅などにぽんしゅ館で唎酒ができますので、そちらで様々な日本酒を試してみてはいかがでしょうか。
ぽんしゅ館 https://www.ponshukan.com/
飲める人がうらやましい…。
笹団子
マツコの知らない世界でマツコ・デラックスさんが「新潟に行くと大人買いする」と明かしたことでも有名な笹団子。
餡を包んだ草団子を笹の葉で包んだシンプルな和菓子ですが、蒸しあげているからかびっくりするほど柔らかく、笹の葉とヨモギの香りも合わさって、つい手が伸びてしまいます。
中に入っている餡も、粒あん、こしあんだけでなく、きんぴらごぼうやずんだ餡などいろいろな種類があり、どれもおいしかったです。
また、笹団子を中に入れて焼き上げたパンもあり、新潟県民の笹団子愛はとどまるところをしりません。
スーパーでも売っていますが、できてから時間がたっているためか和菓子屋で買うものより少し固く感じました。スーパーで買ったときは少しレンジで温めてから食べることをおすすめします。ちょっと柔らかくなっておいしいですよ!
「笹団子の皮むいちゃいました」って商品もあったよ!
初夏の時期にはスーパーの店頭にも笹の葉や団子粉など笹団子の材料が並んでいますし、田中屋本店さんでは、笹団子講座が開催されています。
家庭で作るにはハードルが高いと感じている方や、観光で訪れた方は参加してみてはいかがでしょうか。
田中屋本店 https://www.dangoya.com
いつか手作りしてみたいー!
へぎそば
出典:農林水産省Webサイト https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/hegisoba_niigata_niigata.html
へぎそば? 普通の蕎麦と何が違うの? と食べてみると、びっくりするぐらいのどごしと歯切れが良い!
普通の蕎麦と何が違うのか気になって調べてみたところ、
「へぎそば」とは、つなぎに布海苔(ふのり)という海藻を使った蕎麦をヘギといわれる器に盛り付けた切り蕎麦のこと。
農林水産省 うちの郷土料理 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/hegisoba_niigata_niigata.html
とのこと。つなぎの布海苔がのどごしと歯切れの良さの秘密なのです。
スーパーでもへぎそばの乾麺を打っているので、たまに家で食べる時には普通のお皿に盛りつけているのですけれど、その場合、厳密にいうとへぎそばではないのでしょうか…。謎。
イタリアン
イタリアンという名前ですが、その正体は焼きそばにミートソースを新潟限定のファーストフードです。
最初は「え、焼きそばとミートソースって合わなくない…?」と不安でしたが、食べてみると意外と合う!
お皿ではなく発泡スチロールのトレイで提供されるのも懐かしい雰囲気がして好きです。
ミートソースだけでなく、ホワイトソースや季節限定のメニューもあるそうで、全種類制覇してみたくなります。
焼きそばとミートソースというワードからは想像できない、ジャンキーさもありつつ、なんだか癖になっちゃうイタリアンです。
たれかつ丼
出典:農林水産省Webサイト https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/tare_katsudon_niigata.html
かつ丼といえば卵とじを思い浮かべますが、新潟には薄く切った豚肉に細かいパン粉を付けて揚げたとんかつに、しょうゆベースの甘辛いたれをつけたたれかつ丼もあります。
卵とじのかつ丼と比べるととんかつとお米というシンプルな構成ですが、とんかつは柔らかく、甘辛いたれの味も相まって飽きの来ないおいしさです。
お弁当を買うときについ選びがち
バスセンターのカレー
テレビ番組でも何度も紹介されている新潟のバスセンターのカレー。
お土産屋さんに行くと、バスセンターのカレー味のおやつが所狭しと並んでいるくらい、みんなから愛されている味です。
大きめに切られた玉葱の甘みに、スパイスのきいたカレーがよく合います。
私はまだ食べたことがありません…。いつか食べに行くぞ!
新潟ならではの食べ物
新潟は農産品がおいしい!
新潟にきてびっくりしたことの一つに、農産物のおいしさがあります。
本当にどの野菜やフルーツを食べてもおいしい!
失礼ながらお米のイメージが強すぎて、新潟県に農産物のイメージはありませんでしたが、考えが改まりました。
- 越後姫(いちご)
- ル・レクチェ(洋梨)
- 黒崎茶豆(枝豆)
- 十全なす(なす)
- 八色スイカ(すいか)
- いもジェンヌ(さつまいも)
などなど、季節ごとにたくさんの独自品種が店頭に並びます。そしてどれもおいしい。
農産物直売所も豊富にあるので、新鮮な野菜が手に入りやすいのもとてもありがたいです。
枝豆王国新潟?
栽培面積は全国1位なのに、おいしすぎて県外に出荷せずに県内でたくさん食べている(出荷量全国7位)、と噂の新潟の枝豆。
「枝豆王国新潟」の名はさすがで、スーパーや直売所では普通サイズの袋から特大サイズの袋まで枝豆が売られています。
以前住んでいたところでは枝豆が店頭に並ぶのは7月~8月の1カ月程度でしたが、新潟では様々な品種の枝豆が取り揃えられており、6月頭から10月くらいまで枝豆を楽しむことができます。
塩もみしたり、先端を切落したりと、食べるまでに少し手間はかかりますが、もうとにかく風味が強くておいしい! 県外に出荷しない理由がすごくよくわかります。
枝豆もお米と同じく、あまり聞きなじみのない品種が店頭に並んでいるので、新潟ならではの品種をぜひ食べてみてください。
新潟にきて初めて見た食べ物
かきのもと
農産物の直売所で見かけた、透明なパックに入った紫がかったお花。
花…? なぜ花…? と思って見てみると、なんと食用の菊でした!
花びら部分をむしって、少量の酢を入れたお湯で湯がいておひたしにして食べるのが一般的とのことでしたので、早速我が家でも作ってみました。
花びら部分をむしるのに少し時間はかかりますが、子供と一緒にするとよいお手伝いになります。
シンプルに茹でてめんつゆとあえておひたしにしていただくと、しゃきっとした食感とかきのもとの香りがふんわり口の中を満たしてくれます。
食卓も華やかになるし、かきのもとの時期には副菜として常備したい!
にいがた観光ナビ―「【食】新潟名物!食べられる菊「かきのもと」 https://niigata-kankou.or.jp/feature/kakinomoto/top
えご
スーパーで見かけたこんにゃくみたいな謎の物体「えご」
家に帰って調べてみたところ、
「いごねり」は、日本海でとれるいご草を使ってつくる佐渡を代表する郷土料理。秋から冬にかけて各家庭でつくられていた。いご草は、昆布やホンダワラなどの大型海藻に着生する海藻の一種で、日本海側を中心に広く利用されている。佐渡地方では「いご」、新潟地方では「えご」などと呼ぶ。
いごねり 農林水産省 https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/igoneri_niigata.html
とのことでした。
新潟地方の蒟蒻タイプのえごは、薄くスライスしてポン酢や酢味噌で食べるのが一般的とのことなので、さしみ蒟蒻に近いのかな?
色寒天
こちらもスーパーで見かけた「色寒天」
なぜ寒天に色がついている…?というか、どうやって食べるものなんだろう、と気になって再度調べてみたところ、
もしかして新潟だけ!?おせちのスタンダード「色寒天」 https://www.icoro.com/201812269892
との記事を発見!
調理せずにそのまま切って食べるもののようです。ほんのり甘みがついていて、新潟県の一部地域ではおせちにいれることもあるそう。
特別な日だけの食べ物かと思えば、そうでもないようで、年中スーパーに並んでいますし、普段の食卓に上がることも多そうです。
フルーツポンチにいれたら絶対かわいい!
新潟県はラーメン王国!?
新潟のラーメンは日本一!?
新潟の道路を走っていて感じることの一つに、ラーメン屋の多さがあります。
ローカル番組でもしょっちゅうラーメンの特集が組まれており、新潟県民のラーメンへの愛の深さがすさまじい・・・!
新潟県は「ラーメン王国」と呼ばれており、県外からもラーメンのおいしさが高評価を受けています。
「長岡醤油ラーメン」「燕背油ラーメン」「三条カレーラーメン」「新潟濃厚味噌ラーメン」「新潟あっさり醤油ラーメン」の新潟の地方の特色が表れている5大ラーメンもあり、それぞれに名店も存在しているので、ラーメン店の食べ歩きするのも楽しそうです。
もちろん、お店の多さだけではなく、スーパーの即席めん、カップ麺売り場も他県と比べるととても広くとられています。
定番品からご当地系ラーメンまで幅広い品ぞろえがあるので、お土産に選んでみるのもいいかもしれません。
フードコートにラーメン屋多すぎ!?
出典:イオンモール新潟南 フロアガイド 2https://www.aeon.jp/sc/niigataminami/shop/floor/ebook/niigataminami/#page=1
新潟県民のラーメン好きはフードコートにも表れています。
画像は新潟で一番大きいといわれるイオンモール新潟南のフードコートのフロアガイドですが、15店中4店がラーメン屋となっております。(紫で囲った店がラーメン屋となります。)
4店舗は…多くないか…?
私が知らないだけで、規模の大きいフードコートには複数店舗のラーメン屋があるのかと思い調べてみましたが、首都圏や大都市圏のフードコートにも複数のラーメン店があるところは稀でした。
こんなところからも新潟県民のラーメン愛が伝わってきます。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
新潟の食文化があったり、猛烈なラーメン愛など、住んでみて驚くことがたくさんありました。
これから新潟を訪れる方の参考になれば幸いです。